チェルノブイリ原発から4kmほど北に行ったところに「プリピャチ」という街が・・・、いや、街だった場所がある。原発で働く従業員とその家族が住むためのベッドタウンとして建設され、当時の人口は約5万人。高層マンションが立ち並び、映画館や劇場、体育館やプール、緑豊かな公園や遊園地もある、とても住みやすく近代的な街だった。
現在は放射線量が非常に高く、立ち入りが厳しく制限され、もちろん人は誰も住んでない。道路から外れると必ず「放射能危険」マークが通せんぼする。看板を無視して森に入ると、放射線量は測定可能な9.99マイクロシーベルトを超えることもたびたびある。
26年間放置されると、街は一体どうなるのか?劇場の客席は崩れ、ピアノは破壊。
プールは朽ち果て。
観覧車もあの日のまま動かない・・・。
一方、人間とは対象的に植物はたくましい。
まず、アスファルトにはヒビが入る。そのヒビの隙間から雑草が生える。雑草が成長しヒビの幅を広げる。土がむき出しになったスペースに、より大きな植物が育つ。その植物の根がアスファルトを破壊する。やがて樹木が生い茂る。
結果、
だった場所が、26年後はこうなる。
この失われた街は50年後、100年後はどうなってしまうのか?
すべて森に覆いつくされて遺跡となってしまうのだろうか?