誰も知らない国ジブチの隣りには、これまた誰も知らない国｢ソマリランド｣がある。ところがこの国、いや正確に言うとこの｢地域｣は、現在国連では国家として承認されていない。

ソマリランドは元々｢ソマリア｣という国に属していた。が、1988年に内戦が勃発。それにより無政府状態となった後は、国連介入、エチオピア軍侵攻、米軍介入、イスラム過激派アル・シャバブ台頭など、まさに泥沼化。そのソマリア内でそれぞれ分離独立を宣言した｢ソマリランド｣と｢プントランド｣は現在も国際的には国として認められていない。

未承認国家ということは→日本と国交がない→大使館がない→ビザが発給されない→入国できない

ということで、今回はソマリランド入国はあきらめ、隣国ジブチから国境を通じてその様子を探ってみることにした。

ジブチの首都ジブチシティから国境行きの交通機関は一切なく、フロントガラスが何故なのか割れちゃってる車をチャーターし、でこぼこ道を揺られて国境に向かう。

途中、ジブチで唯一だというゴルフ場があったので寄ってみた。

が・・・芝生がない。いったい、どこまでがフェアウェイでどこからがラフなのか、そしてどこがバンカーでどこがグリーンなのかがさっぱり判別できない・・・。

寄り道はここまで、国境に向かう。

え・・・これが国境・・・。何気なくゲートに近づくと、ゲート脇にあった詰め所から怒鳴り声が・・・。覗いてみると、そこには１０人前後の銃を持った兄ちゃん達がこっちを睨んで座っていた。

兄ちゃん達　｢国籍は？ビザは？目的は？｣

自分　　　　｢日本人、ビザ無し、ちょっとした観光で｣

兄　　　　　｢ふざけるな！とっとと帰れ！｣

自分　　　　｢写真だけ撮ってもいいかな？｣

兄　　　　　カチャ！（銃を構える音）

自分　　　　｢了解～、さよ～なら～｣

きみたちもビザ無いんだよね？ダメなんだってさ、ビザが無いと・・・。