険しい・・・。確かに険しい・・・。
新たな発見があった。
どうやら残存体力と言い訳の量は反比例するらしい。
登山開始前
「こうして下から見ていると、みんな少し登ってはすぐに休んでるよ。
まったく、だらしないな。こっちは頂上までノンストップで登ってやる!
それになんなんだあのロープは。あんなのにつかまって登るなんて邪道だよね。」
15分後
「みんな休んでるんだから僕も少しくらいは休憩してもいいよね。
それに道が細いから、休んでる人を無理に抜こうとすると
崖から落っこちそうで危ないし・・・ね。」
30分後
「ひんぱんに休憩してるのはね、決して疲れたからじゃないよ。
45分後
「ああ、このロープがあって本当に良かった。まさに命綱だねこりゃ。」
そんな情けない言い訳を繰り返しながらも、少しずつ頂上は近づいてきた。
おぉ、これが頂上か!
大きな岩が転がってるだけの、いかにもこの山らしい頂上だ。
とんがった山の名前は「ワイナピチュ」
現地語で「若い峰」という意味らしい。
ほとんどのツアーでは、滑落を恐れてか登山は催行されていない。
あっ!気がついたら帰りの電車の時間が・・・。
こうして、間近で遺跡を見る事は全く無いままに、
初めてのマチュピチュ観光は終わりを告げた・・・。