コロンビアの首都ボゴタの空港で突然声をかけられた。
「ニホンノカタデスカ?」
ん?日本語?
それまでスペイン語のシャワーを浴び続けていたので
耳がついていかない・・・。
「僕はお父さんが日本人なので、日本語が分かります」
おぉ、完全に日本語だ。
ボゴタの大学生のH原君には商社マンのお父さんと
コロンビア人のお母さんがいる。
中学までは鹿児島に住んでいて、
高校からお父さんの転勤でお母さんの母国コロンビアに
住むことになったという。
コロンビア名産のコーヒーを買うときも
親切にいろいろ教えてくれ通訳もしてくれた、
さわやかな笑顔が印象的なナイスガイだ。
そんなナイスガイには今、
心を痛めていることと、それからとっても大きな夢がある。
「日本の人たちはコロンビアに対してとても悪い印象を持っている。
テロ、誘拐、麻薬・・・。それは事実ではあるが、
それがすべてでは決してない。
コロンビア人は根はまじめで働き者、その上明るくてとてもやさしい。
そのことを世界中の人たちに知ってもらいたいし、この国の悪い部分
も改善していきたい。だから、僕はこの国の大統領になることを目指して
現在大学で国際政治学を専攻しています。
それから、もう一つの母国日本との交流の架け橋になれたら最高です!」
以来、この若き大統領候補を遠く日本から応援し続けている。