それでは虐殺事件以降20年が経過した現在、ルワンダはどのような状況なのか?
改めてルワンダ虐殺事件の全容を振り返ってみる。
・人口700万人のうち、およそ15%に相当する100万人が命を失った。
・その犠牲者の大半が働き盛りの世代で、特に若い女性や子どもたちが多い。
・2つの民族で構成されるこの国で、その後も深く刻まれるであろう民族間の憎悪の念。
これらのことから推測するに、事件後この国が発展してきたとは到底想像し難い。
なんと驚くべきことに、ルワンダはこの20年間で経済的に大きく発展していたのだ。
特にここ10年の間は、毎年7%もの経済成長率を誇っている。
ちなみにルワンダは決して資源国ではない。石油もなければ金も銀も出ない。
では一体なぜ、資源もない、若い世代も少ない、人の心も建物も崩壊してしまったルワンダがこの短期間に奇跡の復活を遂げることができたのか?
この経済発展の理由はいくつか挙げられる。